デザインねこ

現役グラフィックデザイナーがお届けするデザインの時短ネタや参考ネタ、HOW TOなどのお役立ち情報から、ハンドメイド、インテリアや暮らし、ネコとの生活など様々なジャンルの記事を2人と1匹でお届けする(デザインよりの)雑記ブログ。

自力でなるべく安く!趣味にもオススメなシルクスクリーンを始めよう【後編】

こんにちは、今日もよろしくお願いします、デザインねこ(@toranekodesign)です。

さて、自力でなるべく安く!趣味にもオススメなシルクスクリーンを始めよう【前編】に続いてシルクスクリーンについて書いていきましょう。それでは早々に実践編のスタートです。

製版から露光まで

版づくり

下準備として製版前に前回テトロンを貼ったスクリーンを洗い流して油分を落としましょう。

普通の食器用の洗剤と食器用スポンジでOK。

ここで油分をちゃんと落としておかないと今後の製版段階でピンホールという穴が空いたりするので忘れずにやっておきましょう。続いてジアゾ感光乳液の2つの薬剤を混ぜ合わせ溶剤を作ります。

粉と溶剤と温水を少し混ぜ合わせると黄色い溶剤になります。

 

製版

続いて作った溶剤を先ほどテトロンを貼った版に塗っていきます。このとき注意すべきポイントとしてジアゾ感光乳液は紫外線に当たると感光して硬化してしまうので感光しないように暗所にて作業をすること。(そのため説明できる画像がないので塗り方については下記の動画を参照)

https://www.youtube.com/watch?time_continue=33&v=_PfeW3pjkFE

ちなみに、僕の場合は風呂場で、iphoneのライトで照らしながら作業しました。LEDライトは感光しにくいという情報をネットで見たのでそれを採用しています。フレームに薬剤を載せてスキージで塗っていきますが、あまり厚みがあると感光しにくくなるので薄く均一に塗っていきましょう。表面にも同様に薄く塗っていきます。

塗り終わったら乾燥させます。あまりたくさん塗りすぎると、この段階でダラダラと垂れてしまうので注意! あとは2、3時間乾燥させれば露光させる版が出来上がり。急ぎならドライヤーも可。

露光

先ほど作った版に印刷したい図版を露光させていきましょう。印刷したいデザインを用意します。

今回作るのはこのテキスタイルカレンダーのデザイン。

テキスタイルカレンダーは下のようなカレンダー。

これはカウニステというフィンランドのテキスタイルブランドのものです。テキスタイルカレンダーは北欧のカルチャーのようですね。

テキスタイルカレンダー下の日付部分は後追いで印刷するので、まずビジュアル部分の印刷をしていきます。シルクスクリーンは一色をするのに一版を使うのでこのデザインでは、こんな風に

緑の色の版と、黄色の版が必要になります。この黒い色の部分が、

1. 紫外線を遮りジアゾ感光乳剤の硬化を遮る。 2. 硬化しない場所にを水で流すことにより、その箇所はインクを通すようになる(=色を載せることができるようになる)。 3. そこを印刷することでプリントされる。

というようになります。 仕上がりのイメージとしてはこんな風に一色ずつ刷るイメージですね。

(緑版)

(黄色版)

さて、この出力を、印刷する向きに注意してテープで仮止めします。ここで反転させないように注意。仮止めしたら

サラダ油を垂らします。すると紙の透明度が高くなり、露光させやすくなります。(前面に塗ると下記の写真のように透明になります。)ちなみに正攻法としてはプリントをOHPフィルムで印刷するという方法もありますが、今回は安くやるのがテーマなのでこの方法を使っています。 これで準備はOK!外に出して露光していきましょう。

きれいに露光するにはこのようにセッティングするのが好ましいですが、

このようにそのまま剥き出しでやっても露光できます。(写真の水泡は気をつけた方がいいですが。。。)というか自分はまだ剥き出しでしかチャレンジしてません。これらのセッティングをきちんとやった方が版も長く持つのかもしれませんので今度試してみようと思っています。

さて、今回は曇りの夕方だったのでかなりゆっくり露光をしました。だいたい、15分から20分くらい。

天気はこんな感じで曇り。

露光時間はいろんなサイトを見ても書いてあることはまちまちです。そのため、何度か試して自分のベストな露光時間を見つけてください。(露光時間が足りないと下のようにシャワーで版を落とす際に柄以外のところがまで抜け落ちてしまいます。これは露光時間が足りなくて感光液が硬化しきっていないために起こります。逆に、露光時間が長すぎると柄の部分も硬化してしまい水をかけても抜けなくなってしまいます。)

さて、露光が完了したら、シャワーで感光していない柄の部分(班のブラックの部分)をシャワーで抜きます。

綺麗に感光できていればこんな風に抜けます。

寄ってみるとこんな感じ。無事に綺麗に抜けました。このあと乾燥がてら太陽、または蛍光灯にしっかり当てて二次露光させます。これで露光のステップは完了です。他に作る班があれば同様の工程で版を作りましょう。今回は緑版と黄色版が必要なので2版作っています。

 

印刷

それでは、印刷のステップに移りましょう。今回はまだサンプル印刷なので、水彩絵の具を使ってスケッチブックに印刷しました。

版の上部に絵の具を一列で載せてスキージを引きます。念のため何度か往復します。

満遍なくスキージを引き終えたら版を紙から離します。

これで緑版が完成です!

緑版の乾燥後に同様に黄色版を印刷します。

これで完成。あとは下に載せる日付部分を作れば4月版のテキスタイルカレンダーの完成です。

今回は試し刷りのため、水彩絵の具を使いましたが、テキスタイルやTシャツにする際には下記のようなインクを使用します。

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まとめ

今回、前回と2回にわたって「安くシルクスクリーンを始める方法」をご紹介しました。やってみると思っていたよりも手頃で簡単にできます。ちょっとびっくりするくらいでした。やっぱり自分の手を動かしてつくるアナログ作業は出来上がりが楽しくてしょうがないですね。今回は4月のイメージでクローバーのパターンを作ってみたので、またいろんなパターンを作っていきたいと思います。今回は安くシルクスクリーンをするというのがテーマでしたが、インクをどうするかによって価格も変わります。とりあえず刷るまでであれば5000円あればテキスタイルへの印刷までできるのではないかと思います。インクを水彩絵の具とかでやるのであれば、3000円もあればできるのではないかと。ぜひぜひ、皆様もお試しくださいませ。では、今回はこのへんで。