デザインねこ

現役グラフィックデザイナーがお届けするデザインの時短ネタや参考ネタ、HOW TOなどのお役立ち情報から、ハンドメイド、インテリアや暮らし、ネコとの生活など様々なジャンルの記事を2人と1匹でお届けする(デザインよりの)雑記ブログ。

初心者デザイナーにオススメのデザイン勉強法。◯◯っぽさを身につけろ!vol.2 〜雑誌FUDGE編〜

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 こんにちは、今日もよろしくお願いします、デザインねこです。(@toranekodesign

 

先日のこちらの記事で

 

www.design-neko.tokyo

 


 「っぽさ」の表現を身につける勉強法として雑誌の解体を行なったのですが、ことの外面白かったのとそれなりの反響をいただいたのでvol.2として雑誌FUDGEの解体を行なってみたいと思います。個人的にレイアウトがとっても好きなんですよね、FUDGE。バランスが絶妙で見ていてとても勉強になります。そして、FUDGEっぽいデザインの雑誌って増えましたね。姉妹誌のvikka、ONKUL、Lillou、kiitosはもちろんですが、

 

vikka vol.34

vikka vol.34

 
ONKUL オンクル vol.8 (ニューズムック)

ONKUL オンクル vol.8 (ニューズムック)

 
Lillou リル vol.1 (サンエイムック)

Lillou リル vol.1 (サンエイムック)

 
kiitos. キイトス Vol.7 (NEWS mook)

kiitos. キイトス Vol.7 (NEWS mook)

 

 

 その他にも CLUEL(クルーエル)なんかもそうですし、女子カメラの季刊誌GENIC(ジェニック)あたりも似た雰囲気があります。

 

CLUEL(クルーエル) 2018年 03 月号 [雑誌]

CLUEL(クルーエル) 2018年 03 月号 [雑誌]

 
女子カメラGENIC 2018年 3月号(vol.45-

女子カメラGENIC 2018年 3月号(vol.45-"FOOD/猫/動画編集etc あったかおこもり大特集")

 

 

FUDGEっぽいデザインはこのようにいろんな雑誌で採用されるくらい好まれるデザインなのではないかと思います。実際、デザイナーをはじめとしてクリエイティブ系の職種の方で好きな雑誌としてもよく名前が出てきますし、わりと流行に敏感な人たちが好んで目を通す雑誌のではないかと思います。

 

雑誌FUDGEの情報

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 それでは、FUDGEの情報を確認していきましょう。情報はこちらのサイトより引用させていただいております。

 

www.magazine-data.com

 

年齢:20代〜30代

系統:トラッド・ハイカジュアル

 

トラッド・モード・ガーリーカジュアル・大人カジュアル系の女性ファッション誌です。おしゃれでハイカジュアルなファッションを中心にガールズトラッド・パリジェンヌ・フレンチガール・ロンドンガール・ガーリーモード・ベーシックスタイル、ハイセンスで可愛いファッションからナチュラル感のあるコーディネートまで紹介しています。さらにマニッシュなスタイルやボーイッシュなコーディネートなども提案しています。また、ファッション情報を軸に、メイクやコスメなどのビューティ、遊び心を持ち続けたいと願う大人の女性のための記事なども掲載しています。外国人モデルが好きな方にもオススメの雑誌です。

 

 

引用:https://www.magazine-data.com/women-magazine/fudge.html

 

このような情報をもとにFUDGEを見てみるとテイストは20〜30代の読者層や、トラッド、ハイカジュアルといったファッションのスタイルのターゲットから誌面の雰囲気はカジュアルかつ爽やか、そしてスタイリッシュな印象です。レイアウトは充分に余白をとってありさらに切り抜きの写真も多く使われているので全体的に軽やかな印象です。余白の広さに合わせた少なめの情報量ですが、それによっておしゃれな雰囲気の際立ったイメージ重視な誌面になっています。それでは具体的に詳しく見ていきましょう。

 

【FUDGEのレイアウト】

ファッション誌らしく、版面率が低く、情報よりも雰囲気、イメージが重視されたレイアウトです。(※版面率とは全体のスペースに対しての情報掲載の割合。版面率が高い場合は情報量が多くなり、内容が充実しているように見える。スーパーのチラシのようなイメージを数とわかりやすい。対して版面率が低い場合は情報量が少なくなり、イメージが重視され落ち着いた雰囲気のある印象を出すことが出来ます)前回のGQと比べてみると違いがよくわかるかと思います。

 

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基本的にはホワイトスペースが広くとられ、切り抜きの写真が多いので抜け感のある広がりを持ったレイアウトです。(=誌面の上下左右が空いているため誌面から広がりを感じることができ、軽やかさ、華やかさを感じることができる)。また角版の写真もたくさん使われていますが、誌面全体のページネーションをみると基本的には1つのまとまりとして雑誌の中でブロックとして集中的に扱われているので、全体的な誌面のライトな印象が損なわれることはありません。また角版の写真はイメージとしての役割が強く情報は少ないため、写真集を見るようにパラパラと雰囲気を楽しむページとして機能しています。

 

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上記のように前半のページ、後半のページには毎号同じデザインの定番のコンテンツページが入っているのでそこを除外すると、ホワイトベースの情報ページ(アイテム紹介のページ)と角版写真のイメージページというようにきっちりとブロックに住み分けされていることがわかります。

 

 【FUDGEの写真】

外国人のモデルを使っていることもありファッション誌らしくおしゃれな雰囲気の写真が多いのですが、角版の写真はハイブランドの広告のようにスタジオで作り込んだ写真ではなく、日常の中の一枚をスナップ的に撮ったような雰囲気で撮影されており、おしゃれながらもカジュアルで身近な印象を受けます。もちろんモデルさんは外国人だしアイテムもオシャレでセンスがいいので全体としてとてもハイセンスに感じるのですが、カジュアルな雰囲気の写真が敷居を低く感じさせるため、とてもフレンドリーな印象を受けます。

 

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また先ほども述べた通り、切り抜き写真の使用ページがとても多く全体として軽やかな印象を受けます。また細かいところでいうと切り抜いた写真の影の付け方などにもさりげないこだわりがあり綺麗でとても参考になります。(下記に切り抜きページを掲載)

 

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 【FUDGEの書体使い】

FUDGEのフォント使いといえばかなりバラエティ豊かな書体が使われている印象があります。特にナンバリングやタイトル周り、手書きのようなカリグラフィなど、欧文書体はオーソドックスなものからフリーフォントまで種類がわからないくらい幅広い書体が使われています。下記の赤い囲みで囲ったような部分がそういった扱いをしているフォントになりますが、ここでは紹介しきれないほどさまざまな書体が。そのようなところも誌面のカジュアルさや楽しさを演出しているポイント。

 

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さらにさらに、FUDGEでも前回のGQ同様にベースになる使用フォントまでを解体してみました。下記のような結果を見てもわかるとおり、読者に読ませる情報部分の書体はA-OTF ゴシックMB101 ProA-OTF 見出ゴMB31 Pro MB31など、かなり伝統的かつオーソドックスな書体が使われていることがわかります。またこれ以外でも源の角ゴシックが使われていますが、この書体も日本・中国・韓国の3カ国で使われる繁体字と簡体字のグリフに可能な限り対応したゴシック体でさまざまなところで使え読みやすいユーザビリティの高い書体です。

 

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 これは推測の域を脱しませんがFUDGEはトラディショナル(伝統的)なテイストも含んだ雑誌なのでレイアウトや飾りの書体などで自由度を高めている分、読ませる部分である書体についてはオーソドックスにすることで読みやすくし、誌面に落ち着きを与えてい流のではないかと思います。

 

【FUDGEの飾りと飾りのフォント使い】

この飾りと飾り周辺のフォント使いもFUDGEっぽさを構築している部分かと思うのですが、FUDGEでは欧文の書体を使ったタイトル周りや飾りのデザインが独特かつオシャレです。読むための欧文文字ではなく飾るための欧文として存在しているのだと思うくらい極端にフォントサイズが小さく扱われており、それらをとてもバランスよく配置したり、飾りとして使うことでスタイリッシュな印象を演出しています。

 

このような点を生かして欧文を使って飾りや、タイトルをFUDGEっぽく組むポイントとしては全体的にフォントサイズは小さく組み、文字のジャンプ率は低めに抑えることで、文字サイズによる誌面のメリハリを抑えることです。具体的なところでいうと、下記の赤で囲ったエリアのような見せ方になりますね。

 

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まとめ

今回はFUDGEっぽさを作るデザインのポイントを、FUDGEのデザインの解体を通して検証してみました。(※あくまで個人による分析であることをご理解ください)

このようにそれぞれのデザインを一つ一つ細かいところまで分解し見ていくとそのデザインに寄せて作ったり、「っぽさ」を出したデザインを作るときの助けになります。また、他の人が作ったデザインをバラして「どのような意図でこういった配置、写真、フォントにしたのだろう?」などと思いを巡らせてみるととても勉強になります。ぜひ、デザインの勉強をしたい方は前回の記事や今回の記事のようにデザインを分解して勉強して見てください。最後にもう一度、前回記事をご紹介しておくことにします。

 

 

www.design-neko.tokyo

 

 

それでは今回はこのへんで。